お父さん お母さんの愛情不足が原因ではない

母親の愛情不足が原因で緘黙症になるの?

笑顔の女の子

場面緘黙児をお持ちの保護者の方が、苦しめられるのが、母親の愛情不足?もっと愛情をかけなければいけない?と言う言葉です。

 

愛情や子供と接する時間の長い短いが、緘黙症の原因になるのなら、私たち兄弟みんなが、緘黙になっていたはずです。

 

家では、おしゃべりな子供なのに、家庭訪問で「お子さんは、学校で話をしません。誰ともしゃべれません」といわれたらほとんどの保護者は、悩み苦しみます。育て方を失敗したから?どこか子育てを間違っていたのかしら?父親よりも母親の方が自分を責める傾向が、強く原因探しをします。

 

 

愛情不足が理由では、ありません。聞こえなくて無視しているわけでは、ありません。ちゃんと聞いているし答えなきゃ!って思ってます。でも声がどうしても出ないのです。そしてどうして家族の前以外で声が出なくなるのかわからずに困っているのは、当の本人だったりします。

 


保護者は、話したくても話せないことを理解しなければいけない

こどもの後ろ姿

保護者の方に理解してほしいのは、本人がわざと話さないのではいということです。学校や保育園でも家でしゃべっているように普通に話したいのは、本人です。だけど話そうと思っているのにどうしても声が出ないのです。

 

話をさせられることに非常に敏感に反応します。経験上保育園や幼稚園の先生は、緘黙の子に対して「がんばって話してももみようか」などと満面の笑顔で言ってくることが多いのですが、本人は頑張るも何も最大限に勇気をふりしぼっても最初の一声も出せない話せないということを理解してほしいです。

 

以下の対応は、緘黙の子が話せるようになるきっかけに過ぎませんがプレッシャーをかけずに温かく見守っていただければと思います。

 

  1. 好きなこと得意なことをのばし自信が持てるようにサポートする
  2. 場面緘黙で親や先生のアプローチは、長期戦になるので忍耐強く取り組む
  3. クラスでの発表、活動について親と学校で連携をとる
  4. おけいこごとや習い事など興味を持ちそうなことを試させる
  5. シャボン玉風船ペットゲームなど話さなくても良い遊びを取り入れる

話すことを強制しない!プレッシャーをかけない

話すことを強要したり強制しないでください。そして本人にプレッシャーをかけないでください。家族とは話せるのに保育園や小学校中学校で言葉を発することができない緘黙症。私は、今50代ですが同じような症状の30代〜40代の人たちが、口をそろえていうのは、保育園や幼稚園での先生の対応のまずさ!です。

 

今は、発達障害や学習障害・自閉症に対しての理解や認知度も深まっています。吃音や失語症もよく知られうようになりました。だけど緘黙症は、知らない人が多いですし対応の仕方も確立されていません

 

コミュニケーションがうまく取れないため不登校や引きこもりの原因になることもあるし大人になっても苦しみ続ける人もいます。

虐待と画面緘黙の関係

たばこ

家庭環境や経済状況は、皆それぞれ違いますが、実際に緘黙児だった方とお話しをしていたとき、保育園の先生が誰かのことを叱っているのを見て、自分が叱られているように胸が痛んだと話していました。

 

私にも思い当たるふしが、あります。厳しい父親は、私より兄をよく叱り飛ばしていました。兄がターゲットになっていたので、私には、直接危害が及ぶことは少なかったものの父の存在は私にとって恐怖のかたまりでした。

 

勉強も出来ずスポーツもできなかった兄は、ほとんど毎日理不尽な理由で、言葉の暴力による心理的虐待を受けていました。父親は、たびたび「〇〇(兄)を殴るための棒を持ってこい」と命令するのです。棒を持って来ると兄は、殴られることが分かっているので私は、探しに行くふりををして外をウロウロしながら時間をつぶします。

 

私の横でタバコを押しつけられ泣き叫ぶ兄・・(思い出したくない過去)父の暴力は、兄に対してが1番ひどく私も弟も危害は、少なかったと記憶しています。兄弟の中で緘黙になったのは私一人でした。男子よりも女子に多いそうですが、因果関係があるとしたらそれぐらいしか思い当たりません。でも世の中には、もっとひどい虐待を受けている子っていっぱいいると思うしすべての原因が親とは思えません。

 


緘黙について詳しく調べたい方は、コチラの本が参考になります

本

場面緘黙症(ばめんかんもくしょう)の原因は、不明なことが多く情報も少ないため悩まれる保護者の方も少なくありません。家庭内でのしつけや母親の育て方で緘黙になってしまうわけでは、ありません。虐待・ネグレクト・心的外傷(トラウマ)との因果関係も明らかでは、ありません。

 

私は、当事者(本人)でしたが、今も話したいのに声が出なかった幼かったときのことを思い出すと胸が痛くなります。わずか、0.2%しかいないせいか似たような幼少期を過ごした人に会ったことがありません。しゃべれるようになることがゴールでは、ありませんが、声を出せるようになるまでに心を解放するきかっけが必要でした。一歩踏み出せる「勇気」を欲しているのは、親や先生より自分自身ですがおうちの方には、正しい対応で接してほしいです。

 

コミュニケーション障害や吃音症とも説明がつかない緘黙。以下の書籍が参考になります。

 

<<場面緘黙を理解する本>>

場面緘黙へのアプローチ [ ローズマリー・セージ ]

場面緘黙Q&A [ かんもくネット ]

私はかんもくガール [ らせんゆむ ]


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